大量の抜け毛は要注意!男性の貧血に潜む病気とは?

貧血は女性がかかりやすい病気で、抜け毛の原因のひとつだとされています。

しかし、男性が発症することも十分に考えられます。

男性の貧血の問題点は、消化器系の病気が潜んでいる可能性があることです。

男性が貧血になる原因と抜け毛との関係、貧血対策としてどのようなことをすればいいのかなどについて、説明していきましょう。

男性でも?!その抜け毛の原因は「貧血」!

男性の抜け毛というとAGA(男性型脱毛症)ばかりが注目されがちですが、貧血も理由のひとつです。

貧血には赤血球内のヘモグロビンが減るもの、赤血球そのものが減るもの、赤血球や血小板など血液の成分全体が減るものがありますが、まずはヘモグロビンが減るタイプの貧血について触れていきます。

ヘモグロビンが減るタイプの貧血は、鉄や亜鉛の不足によって起こります

ヘモグロビンは鉄を含んでいるため、体内の鉄が足りないとヘモグロビンの生成量が減ってしまいます。

また、亜鉛はタンパク質の生成に必要なミネラルですが、ヘモグロビンはタンパク質の一種であるため、亜鉛が足りないと生成がうまくいかなくなります。

この場合、鉄の摂取量が十分であってもヘモグロビンが不足し、貧血になってしまうのです。

鉄や亜鉛の必要量が増える幼児期や思春期は、貧血になりやすいとされています。また、不摂生によって鉄や亜鉛の摂取量が不十分な人も、貧血になりやすくなります。

貧血が抜け毛の原因になるのは、髪の元となる毛母細胞への酸素の供給量がダウンしてしまうためです。

同じ血液の量でも、酸素を運搬する働きを持っているヘモグロビンの量が少ないため、細胞に届く酸素の量が減ってしまうのです。

毛母細胞の分裂のためにはエネルギーが必要です。

しかし、エネルギーは糖分などを酸素によって燃焼させることで作るものです。

酸素が足りなければ細胞分裂のためのエネルギーの生成量が減少しますので、毛母細胞の分裂が妨げられてしまうことになります

エネルギー不足毛母細胞が活力を失うと、体は髪が成長を終えたと判断し、本来ならばまだ成長するはずの髪が抜けてしまうようになります。

これが貧血によって抜け毛が増えるメカニズムです。

また、酸素の供給量減少によるエネルギー不足は全身に起こるため、体が冷えてしまいます

体が冷えると血行が悪化し、さらに酸素の供給量が減るという悪循環に陥ってしまいます。

貧血が女性に多いとされているのは、生理などによって赤血球が失われることが男性より多いためです。

逆にいえば、男性の場合も何らかの理由で赤血球が失われるような状況が発生すれば、貧血になってしまう可能性があるということです。

男性の貧血の原因として考えられるのは、消化管からの出血を起こすような疾患だ。

具体的には、次のような病気が考えらる!

胃や十二指腸の潰瘍

大腸のポリープや癌

男性の貧血は生活習慣の問題で起きることもあるけど、こうした病気が潜んでいる可能性があることが怖いところなんだ。

<病気のサイン>男性の貧血症状には気をつけよう!

消化器から出血を起こすような疾患が起きていると、常に体内から赤血球が失われている状態になります。

出血が続くと鉄分を摂取してもヘモグロビンの生成が間に合わなくなり、貧血になるのです。

鉄欠乏性貧血の多くは、出血がからんでいるとされています。

一例を挙げれば痔の中でも切れ痔の場合、出血量そのものは多くないように見えます。

しかし、この出血が毎日のように続いていることが問題です。

1カ月単位で見ると、痔による出血量が生理を上回ってしまうケースもあります

内痔核のように出血量の多いものなら、より大きな問題となります。

長期にわたる出血を「たかが痔だから」と放置していると、確実に赤血球は失われていきます。

これによってヘモグロビンが足りなくなり、貧血になってしまうのです。

胃や十二指腸の潰瘍

痔と同様に潰瘍が進行すると、出血を伴うようになり、ヘモグロビンの不足を招いてしまいます

切れ痔のように量が少ないこともあれば、内痔核のように大量に出血することもあります。

出血が多い場合は、入院治療が必要となります。

大腸のポリープや癌

腫瘍そのものが出血を招く原因となっています。

便潜血検査を行わなければ分からないことが多いです。

しかし、腫瘍の部位が肛門に近いと痔のような出血になる場合もあります。

癌の場合は早期に対応しなければ命にかかわります。

ポリープも癌化の可能性があるので注意が必要です。

女性の貧血

女性が貧血になりやすいとされているのは、生理や妊娠・出産など、貧血を招く要因が男性よりも多いためです。

生理は毎月のように血液が失われる原因なので、出血量が多いと貧血の原因となります。

子宮筋腫や子宮内膜症など女性特有の疾患があると、出血量が増える傾向があります。

また、妊娠中後期には血液の量が30~50%増加します。

ただ、赤血球などはこれに比例して増えるわけではないので、血液が薄まって比重が下がり、貧血状態になってしまうのです。

付け加えると、ダイエットは女性の方が熱心です。

過剰なダイエットによる栄養不足が貧血を招くケースも、女性の方が多くなっています。

男性の貧血が厄介なのは、女性特有の原因がないうえ、女性ほど熱心にダイエットを行うケースが少ないのに起こってしまうということです。

それだけに、消化器疾患の可能性が高くなるというわけです。

抜け毛が増えてきたなと思ったら「たかが抜け毛」と放置するのは悪手でしょう。

内臓疾患からくる出血による貧血が潜んでいる可能性があるためで、処置が遅れれば命取りになるケースもあります。

念のために医療機関を受診してみる方がいいでしょう。

食生活から「貧血」を改善!病気を予防しよう

ただ、貧血を改善させるためにはクリニックで治療をしているだけでは不十分です。

貧血対策のためには普段の食生活を見直し、回復を早めてあげる必要があります。

内臓に異常がなく、純粋に生活習慣が問題となっているケースならばなおさらです。

まず摂取すべきは、ヘモグロビンの元となる鉄です。

食物に含まれているものとしては、動物系のヘム鉄と植物系の非ヘム鉄があります。

大きな違いは吸収率で、ヘム鉄が10~20%、非ヘム鉄は1~6%で、ヘム鉄の方が大幅に高くなっています。

ヘム鉄

吸収率だけを考えるのでしたらヘム鉄が有利なのです。

しかし、動物性のためLDLコレステロールなどを一緒に摂取してしまうという問題点があります。

非ヘム鉄

植物性の非ヘム鉄なら基本的にそうした心配は必要ありません。

なので、両者をバランス良く取る必要があるのです。

鉄分摂取によって貧血が改善しない場合は、亜鉛が不足している可能性があります。

この場合、亜鉛が多く含まれている食べ物を摂取するといいでしょう。

亜鉛

亜鉛は貧血予防だけでなく、髪の元となるタンパク質「ケラチン」の生成にかかわっているなど、薄毛予防のためには欠かせないミネラルです。

鉄分以上に積極的な摂取が必要かもしれませんね。

ビタミンB12・葉酸

鉄分、亜鉛が十分でも貧血が改善されないときは、ビタミンB12と葉酸の不足が原因で貧血になっているケースが考えられます。

この場合は赤血球内のヘモグロビンの量が十分でも、赤血球の数自体が少ないために貧血になってしまうのです。

ビタミンB12と葉酸は、遺伝子の元となるDNA(デオキシリボ核酸)の生成にかかわっています。

ビタミンB12、葉酸のいずれかの摂取量が不足しているとDNAの生成量が減少して遺伝子の複製がうまくいかなくなり、細胞分裂が妨げられてしまいます。

赤血球は骨髄内部での細胞分裂によって作られていますので、ビタミンB12もしくは葉酸の摂取量不足によって細胞分裂が抑制されると、赤血球の数自体が減ってしまい、貧血になってしまうのです。

例えば、鉄や亜鉛の不足による貧血が「器はあっても中身がない」状態だと仮定します。

そうすると、ビタミンB12や葉酸の不足による貧血は「中身があっても器がない」状態となります。

栄養素を摂取できる食べ物

ヘム鉄

<豚や鶏のレバー、ハマグリ、卵黄など>

非ヘム鉄

<青海苔やキクラゲ、パセリ、豆味噌など>

で摂取が可能です。

非ヘム鉄の吸収率を上げるためには、ビタミンCと一緒に摂取するのが効果的です。

逆にお茶などに含まれるタンニンや、ほうれん草などに含まれる蓚酸は鉄の吸収率を下げてしまうのでNGです。

亜鉛

<牡蠣や豚レバー、ホヤ、ビーフジャーキーなど>

亜鉛の吸収率アップのためにはクエン酸やビタミンCと同時に摂取するといいでしょう。

タンニンや蓚酸のほか、インスタント食品に含まれるフィチン酸やポリリン酸などは亜鉛の吸収率をさげてしまうのでこれらもNGです。

ビタミンB12

<シジミや赤貝、スジコ、焼き海苔、葉酸はレバーやウナギの肝、焼き海苔、枝豆など>

ビタミンB12と葉酸はビタミンB群に属しており、熱に弱いうえに水に流出しやすいので、調理に当たっては注意が必要になってきます。

貧血と抜け毛は「病気」や「体調不良」のサイン

男性は女性に比べて貧血になりにくいですが、貧血の裏に消化器疾患をはじめとする病気が潜んでいる可能性が高いので、注意が必要です。

「たかが貧血」「たかが抜け毛」

と軽く見ていると、命にかかわる病気を見逃してしまう危険性があります。

消化器疾患のベストの対処法は、信頼できる医療機関での治療です。

貧血や、それに起因する抜け毛に気がついたら、なるべく早くクリニックで受診し適切に対処をした方がいいわ!

素早い対処によって命拾いをしたケースもあるし、決して珍しいものじゃないの。

検査を受けてどのような病気かが分かったら、治療と並行して貧血対策のための栄養素を積極的に摂取し、改善に努めていくようにしましょう!

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