薄毛改善へ漢方薬で栄養を補給!

「育毛剤や育毛シャンプーを使っても効果がない!」とお悩みの方は、土台となる身体の健康状態に問題があることが考えられます。

そこで役立つのが漢方です。

漢方療法は自然の生薬を複数組み合わせた漢方薬を使って、身体全体の症状にあわせた処方で体調を整え、体質改善をしていくという医療方法です。

漢方の力で健康体を手に入れれば、頭皮に充分な栄養が行き届き、毛母細胞の働きが活発になることで発毛が促されます。

薄毛の改善が期待できるという漢方薬について、漢方から考える薄毛の原因、効果のある漢方の種類や飲み方、服用の注意点などを詳しくご紹介していきましょう。

漢方から考える薄毛と漢方の効果

漢方とは人間が本来持っている自然治癒力を高め、体調を整えることに重点を置いた東洋医学のひとつです。

薄毛の原因は気・血・水のバランスの乱れから

漢方では人間の体は「気・血・水(き・けつ・すい)」の3つの要素の流れが整い、調和を保つことで健康体を維持すると考えられています。

気とは、体全体の生理機能を動かす生命エネルギーであり、血・水は体を構成する要素です。

血は血液とその働きに相当し、水は体液やリンパ液など体内の水分を司り、気のエネルギーが原動力になって体の中を循環しています。

私たちが感じる体調不良や、薄毛・抜け毛などの症状は、この要素のいずれかのバランスを崩すことで起こります。

漢方が薄毛改善に期待できる理由

育毛を目的としたいわゆるAGA治療では、西洋医学に基づき、検査結果や数値で割り出した原因に対してピンポイントで治療します。

処方される薬はひとつの症状に対して直接的に作用するため、効き目がすぐ現れることが多いです。

これに対し東洋医学の漢方では、自然に体の治癒力を高めることで体質改善を図ります。

そのため効果が出るまでに時間がかかり、治療期間が長期に渡る傾向にあります。

西洋医学に基づいたAGA治療では5αリダクターゼを抑制することで抜け毛などの薄毛治療を行っていきますが、漢方では血行を促進するなどの体質改善を行うことで、結果的に抜け毛を防止することができるのです。

AGA専門機関によっては、プロペシアやミノキシジル等のAGA治療薬と漢方処方を併用して、効果の促進を図っている医療機関もあります。

自分に合った治療方法を探してみるとよいでしょう。

薄毛改善に効果が期待できる漢方薬

薄毛の原因は毛髪だけの問題ではなく、体内の健康状態と密接な関係にあります。

漢方の概念からみると、薄毛になる体質には大きく分けて3つのタイプがあります。

それぞれの体質の特徴と処方される漢方薬をご紹介しましょう。

血液の不足による「血虚」タイプ

髪と血液は深い関係にあります。

漢方では髪を血余といい、栄養分(血)の余りであり、血液の一部と捉えています。

血が髪に栄養を運びますので、不足すれば髪は細くなり、乾燥して傷みやすくなります。

ストレスにより「気」の巡りが悪くなると、血液が行き渡らなくなるため、髪に栄養が届かず抜け毛につながります。

*血虚と考えられる主な症状

・貧血
・動悸
・顔色が悪い
・肌が荒れやすい
・髪や爪が傷みやすい
・こむら返りをよく起こす

*血虚に処方される漢方薬

髪の毛を生成する原料である血液を補う漢方薬が使用されます。

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
・十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

気の不足による「気虚」タイプ

気とは一種のエネルギーです。

気虚の状態とは慢性的なエネルギー不足のため、やる気が起きない、あるいは元気がない状態です。

ストレスやプレッシャー等の精神的なダメージが加わると、薄毛や抜け毛が悪化したり、免疫力の低下、消化器の機能低下を起こします。

*気虚と考えられる主な症状

・疲労倦怠感
・だるい
・疲れやすい
・食欲がない
・胃がもたれやすい
・下痢しやすい

*気虚に処方される漢方薬

弱まった気のめぐりを改善し、自律神経を整える漢方薬です。

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

腎の低下による「腎虚」タイプ

漢方での「腎」とは臓器の腎臓のほか、生殖器、ホルモン代謝、自律神経、免疫等に作用する機能のことをいいます。

「腎虚」は端的にいうと「老化」なのです。

腎の働きが弱まると、加齢が進み、ホルモンバランスが乱れるため、抜け毛が増えて薄毛になります。

*腎虚と考えられる主な症状

・物忘れがはげしい
・抜け毛、白髪が増えた
・聴力低下、耳鳴り、めまい
・足腰がだるい、腰痛
・頻尿、または尿が出づらい

* 腎虚に処方される漢方薬

腎の働きを改善させることで、腎を活性化させ、抜け毛・薄毛を改善します。

・八味地黄丸(はちみじおうがん)
・ 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

高麗人参は薄毛改善にも効く万能薬

高麗人参は古くから漢方薬として親しまれ、健康を保つための万能薬として知られています。

有効成分の特徴は、ジンセノサイドという高麗人参特有のサポニン群を有していることです。

ジンセノサイドにはジンセノサイドRb1やジンセノサイドRg1を始め、約30種類の有効成分が含まれます。

例えば、ジンセノサイドRb1には、ナチュラルキラー細胞を活性化させて免疫力を高める作用、エストロゲン作用、血小板凝集抑制作用などの薬理作用があります。

万能薬といわれるだけに、食欲不振、虚弱体質の改善、抗ストレス作用など約17もの効用があり、なかでも血行促進作用は薄毛改善に効力を発揮します。

抜け毛や薄毛は、頭皮が血行不良を起こし、毛母細胞の働きが衰えてしまうことにより発症します。

血行を促し、髪の毛が成長するための栄養や酸素が頭皮に充足することで、抜け毛を予防することができるのです。

高麗人参は日本語名をオタネニンジンといいます。

育毛剤などの製品に高麗人参の有効成分が含有されている成分名

・オタネニンジン
・オタネニンジン根エキス
・ニンジンエキス
・サポニン
・ジンセノサイド

高麗人参の有効成分を含む3種類の漢方薬

・四君子湯(しくんしとう)
・六君子湯(りつくんしとう)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

高麗人参はAGAも改善することが実証

高麗人参のジンセノサイドとAGAに関する興味深いデータがあります。

男性型脱毛症のAGAは、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼという酵素の働きによってジヒドロテストステロンに変化することで発症します。

高麗人参のジンセノサイドRg3、 Rd、 RoがAGAを引き起こす5αリダクターゼを抑制することが明らかになっています。

高麗人参の製造・販売・研究開発を手掛ける、金氏高麗人参株式会社・研究開発室の実験結果によって、その働きが実証されました。

下記がその結果を裏付ける試験データです。

高麗人参にはAGAの改善をサポートする働きがあります。
AGAは、テストステロンが酵素の働きによって、ジヒドロテストステロンに変化することで発症します。
高麗人参の有用成分ジンセノサイドのRd、Ro、Rg3は、この酵素の作用を抑制することが試験で明らかになっています。


「出典:金氏高麗人参株式会社

高麗人参は5αリダクターゼを抑制する効果と、血行促進作用により、頭皮の毛母細胞を活性化させる効果を持つことが証明されたのです。

高麗人参はAGAと薄毛改善の一助となる心強い漢方薬といえますね。

漢方薬を服用する際の心構えと注意点


漢方では生薬を用います。

生薬とは天然植物の木の実・葉・根を乾燥や簡単な加熱などによって薬用に供する部分をいいます。

植物由来の天然物が多くを占めますが、動物性・鉱物性の天然物も使用されます。

漢方薬は多くの医療機関で処方されます。

進行速度や症状にあわせたいくつかの種類に分かれますが、一般の病院で健康保険が適用できる漢方薬はほとんどがエキス剤です。

エキス剤は、生薬を煎じた液からエキス成分を抽出したもので、インスタントコーヒーのように熱湯で溶かして飲みます。

また薬局でも漢方薬は購入できます。漢方相談の形で薬剤師に相談して、自分に合った漢方薬を選んでもらいましょう。

漢方エキス剤の飲み方

一人ひとりの症状にあわせて処方した煎じ薬が一番ですが、現代生活の中で30分~1時間かけて漢方薬を煎じて飲める人はごくわずかでしょう。

漢方のエキス剤でも飲み続けることで一定の効果が期待できます。

顆粒状や粉末状の漢方エキス剤の場合、インスタントコーヒーのように熱湯で溶かして飲むスタイルが基本です。

顆粒状のエキス剤は溶けにくいので、出来るだけ熱いお湯で溶かします。

普通の湯飲み茶碗の半分くらいの湯量に溶かして飲むのが適正です。

2種類以上のエキス剤を混ぜて飲む場合も同じ湯量で溶かしてください。

粉末のエキス剤は一度にお湯を注ぐと固まってしまうので、先にぬるま湯でよく溶かしてから熱湯を注ぎます。

このように元の煎じた液体状にして飲むと、胃への刺激も穏やかになり、効果的です。

外出先などでこの方法ができない場合は、エキス剤を口に入れて温かいお湯を少しずつ含みながら、口のなかで溶かして飲んでください。

飲む回数とタイミング

通常、漢方薬は朝昼晩の一日3回、食前(食事30分前)または食間(食後2時間後)に服用しよう。

漢方処方は複数の成分を混合して作られているため、単一の薬効成分からなる西洋薬と比較して個々の成分量が少なだぞ。

そのため、胃が空になっている食前・食間に服用することで、漢方薬の薬効を充分に引き出すことができるんだ!

但し、食後に飲んでも全く効かないというわけではないから勘違いしないでくれよな。

また漢方薬の場合は体に優しい分、効き目もマイルドです。

一度飲み忘れたからといって効果がなくなるわけでもありませんので、負担のならない範囲で服用を習慣にしていきましょう。

副作用について

漢方薬は化学物質や添加物を含まない生薬のため、化学薬品に比べれば安全性は高いですが、不適切な使用によって、食欲低下、胃腸にあわない、血圧があがる、むくみ、アレルギー症状を起こすなどの副作用を生じることがあります。

「メンケン反応」といって、病気が治る過程で一時的に起こる反応として、異常な症状がでることもあります。

漢方を処方する際は必ず専門家に相談しましょう。

漢方は更年期にも威力を発揮する

女性の場合、閉経前後の約10年間、年齢でいうと45歳頃~55歳頃に更年期を迎えます。

この時期は卵巣機能が低下を始め、エストロゲンの減少によりホルモンバランスが崩れます。

これにより現れる身体の不調が更年期障害です。

更年期障害はのぼせ、動悸、頭痛などの身体的症状や、イライラやうつ状態など精神的な症状などの自覚症状はあっても原因が特定できないため、不定愁訴(ふていしゅうそ)と呼ばれます。

このよう複雑な症状の場合、漢方が効果を発揮します。

更年期においては、体調を崩すとともに加齢が重なって抜け毛を発症しやすい時期でもあります。

漢方の力を借りて体調を整えることで、薄毛を最小限に食い止めましょう。

更年期症状に効く漢方薬

人間の体を形成する3大要素「気・血・水(き・けつ・すい)」のいずれかの要素が崩れることで体調不良になるとお伝えしました。

不定愁訴は、気・血・水のうちの、気・血の不調から来る症状と捉えられています。

頭痛や肩こりは血の流れが滞る「お血(おけつ)」、また、めまいや気力・集中力の低下、睡眠障害、耳鳴りなどは血が不足する「血虚」、のぼせやほてり、頭痛、動悸などは気の流れに異常が生じる「気逆」と捉えます。

<更年期障害の症状を改善する代表的な漢方薬>

・ 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
・ 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
・ 加味逍遙散(かみしょうようさん)
・ 当帰薬散(とうきしゃくやくさん)

男性にもやってくる更年期

更年期は女性特有のものと考えがちですが、実は男性にも更年期があります。

もっとも多い年代は40歳~50歳代のはたらき盛り世代です。

発症の原因は女性の場合と同様、ホルモンバランスの乱れによるもの。

男性の場合は精巣ホルモンのテストステロンの減少が更年期の原因となっています。

男性更年期の症状は女性更年期とほぼ同様の症状が現れるのに加え、男性特有の性機能の症状として、性欲低下、勃起障害(ED)等があげられます。

<男性の更年期障害に処方される主な漢方薬>

・ 八味地黄丸(はちみじおうがん)
・ 六味丸(ろくみがん)
・ 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・ 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

男性の更年期は認知度が低いため、症状が出ても更年期障害かもしれないと思い至る人がまだ少ない現状にあります。

うつ病だと思い込んで治療を続けていても回復しないなどの場合は、一度、更年期障害を疑ってみるとよいでしょう。

育毛シャンプー・育毛剤にも含まれる漢方エキス

内用薬としての漢方には薄毛改善に効果が期待できることがわかりました。

では育毛剤や育毛シャンプーに含まれる漢方エキスにも薄毛改善の効果が期待できるのでしょうか。

育毛効果が期待されるセンブリエキス

育毛剤や育毛シャンプーに多く含まれる漢方の代表としてセンブリエキスがあげられます。

センブリはリンドウ科の薬草です。

漢方薬として昔から、腹痛、消化不良、下痢に効能があるとされ、胃薬などに用いられてきました。

センブリエキスはそのセンブリからアルコール抽出したエキスです。

効能として、肝機能改善作用、抹消血管拡張作用、発毛促進作用、毛根の細胞活性化を促す働きがあります。

センブリには抗酸化作用を持つ、キサントン、血行促進作用を持つ、エルチアマリンなどの成分が含まれています。

これらの成分が頭皮に浸透して、頭皮の血液循環が活発になると、頭皮環境が改善され、育毛や抜け毛予防の効果が期待できます。

センブリの育毛効果は内服するより外用するほうが高いため、また重篤な副作用がない生薬であることから、育毛剤や育毛シャンプーに配合されるようになりました。

育毛剤や育毛シャンプー自体、人によって肌に合わない場合があります。

育毛剤を使ったことで、かえって頭皮が荒れてしまうケースもあります。

頭皮により優しく作用するという点においては、センブリエキス等、漢方エキス使用の育毛剤や育毛シャンプーは安心して使用できるといえるでしょう。

薄毛と漢方の関係性

漢方と抜け毛・薄毛の関係について、さまざまな角度でご紹介してきました。
まとめとして要約すると次の通りとなります。

漢方の概念では、薄毛の原因は気・血・水のバランスの乱れから起こります。

漢方の概念において、薄毛は次の3つの体質に分かれる。

血液の不足による「血虚」タイプ
気の不足による「気虚」タイプ
腎の低下による「腎虚」タイプ

3つの体質別に薄毛改善の効果が期待できる漢方薬

「血虚」タイプ

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
・十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

「気虚」タイプ

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

「腎虚」タイプ

・八味地黄丸(はちみじおうがん)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

高麗人参の有効成分が製品に含まれている場合に表示されている成分

・オタネニンジン
・オタネニンジン根エキス
・ニンジンエキス
・サポニン
・ジンセノサイド

高麗人参の有効成分を含む漢方薬

・四君子湯(しくんしとう)
・六君子湯(りつくんしとう)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

高麗人参は、AGA発症の原因となる5αリダクターゼを抑制する働きがあることが試験結果により実証されています。

漢方エキス剤はインスタントコーヒーのように、熱湯でよく溶かし、液体状にして飲むと胃への刺激も穏やかになり、効果的です。

漢方薬は朝昼晩の一日3回、食前(食事30分前)または食間(食後2時間後)に飲むと薬効を充分に引き出すことができます。

女性更年期に使用される漢方薬

・桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

男性更年期に使用される漢方薬

・八味地黄丸(はじみじおうがん)
・六味丸(ろくみがん)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

漢方エキスが含まれる育毛シャンプー・育毛剤は育毛の効果も期待され、副作用の心配が少なく、安心して使用できます。

漢方薬の場合、安全性は高いですが、副作用や一時的な「メンケン反応」が生じる場合があるので、必ず専門家に相談して処方してもらいましょう!

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