AGAの治療費や治療薬では医療費控除ができない理由!

医療費控除の対象範囲は、現在でも時代の変化と共に見直されてきているみたいなんだ。

けど、
AGAの治療費は治療期間が長くなる程とても高い費用になるのに、医療費控除を受けることができないのはなぜなんだ?

また、歯科費用や予防接種など他の費用も医療費控除の対象にならないものもあります。

現在のAGA治療費や治療薬は病気やケガが原因ではない場合は「日常生活を送る時にも身体的に支障がない」として「治療」と判断されず「美容」と判断されています。

「美容」に入る分野は「健康保険の適用外」でもあり「自由診療」となり「医療費控除も対象外」です。

他にも、歯科治療の例ですが、単に「歯並びが悪いから歯列矯正」をした費用は「美容」として判断されます。

病気の予防接種では「健康維持するための予防」と判断されて、歯科費用の例外と同じように「医療費控除の対象外」になっています。

但し、AGA治療費や治療薬でも「病気や疾患・外傷などが原因」で「回復させる必要な治療や治療薬である」と専門の医師が診断した場合、医療費控除の対象となる場合もあります。

では、一体何を基準にしたものが医療費控除の対象として認められるのか気になるところです。

今回は、AGA(男性型脱毛症)を中心にした他の医療費にも係わる医療費控除の対象について詳しく解説したいと思います。

医療費控除とはどういうもの?

長期間の病気や疾病・外傷などで入院したことがある人でなければ、医療費控除の申請をすることは滅多にないのが現状です。

しかし、医療費控除の対象範囲を調べておくと見落としがちな費用を確認することができますから、覚えておくと役立つでしょう。

★医療費控除とは

「自身と生計を共にする家族や配偶者・親戚」に医療費を支払った場合、一定の金額の所得控除を受けることができるものが「医療費控除」と言います。

医療費控除の期間 1月1日~12月31日までの間
医療費控除の対象となる金額 最高200万円まで
①保険金などで補填される金額 ・生命保険で支給される入院給付金
・健康保険などで支給される高額医療費
・家族医療費・出産育児一時金
②10万円 その年の総所得金額が200万円未満の人は、総所得金額5%の金額
計算式 実際に支払った医療費の合計金額-①の金額-②の金額

医療費控除は、年間10万円以上の医療費を支払った時に医療費控除が受けられると覚えている人が一般的な認識だと思います。

医療費控除でも対象となる費用もあれば対象にならない費用もあり、間違える人も多くいるようですから、下記の対象となる表を参考にしておくと良いでしょう。

身近なものでわかりやすく記載した医療費控除の対象は、下記の表になります。

治療・療養 医師に支払った診療費や治療費

治療のためのマッサージ・鍼灸・柔道整復師の費用

健康診断で異常が見つかった時の健康診断費用

歯科 虫歯の治療・入れ歯の治療
治療を目的とした歯列矯正
医薬品(市販品) 病気や外傷で治療のために購入した医薬品
入院・通院 治療を行うための通院・入院 交通費

公共交通機関の移動が困難になった場合のタクシー代

治療に行く場合に必要な松葉杖などの補助費用

保健師・看護師・准看護師の療育上の世話

出産 妊娠中の定期検診・出産費

助産師の分娩介助料

不妊治療費・人工授精費用

国税庁が詳しく記載しているものが、下記の表になります。

国税庁の医療費控除の対象となる医療費から引用しています。

医療費控除の対象となる医療費
1  医師又は歯科医師による診療治療の対価
2  治療又は療養に必要な医薬品購入の対価
3 ・病院・診療所・介護老人保健施設・介護療養型医療施設・指定介護老人福祉施設

・指定地域密着型介護老人福祉施設又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価

4  あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価

「疲れを癒すこと・体調を整えること」は治療に直接関係のないので含まれません。

5  保健師・看護師・准看護師又は特に依頼した人による療養上の世話の対価

家族や親類に付き添いをお願いしたお金は医療費控除の対象となる医療費になりません。

6  助産師による分べんの介助の対価
7  介護福祉士等による一定の喀痰(かくたん)吸引(口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部)及び経管栄養の対価
8  介護保険制度の下で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額
9 下記の費用で、医師等による診療、治療、施術又は分べんの介助を受けるために直接必要なもの

(1)医師等による診療等を受けるための

・通院費

・医師等の送迎費

・入院の際の部屋代や食事代の費用

・コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの

(ただし、自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金等は含まれません)

(2)医師等による診療や治療を受けるために直接必要なもの

義手・義足・松葉杖・義歯などの購入費用

(3)傷病によりおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合

おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代

(この場合、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要です)

(注)

1 医療費控除を受けるためには

その支払を証明する領収書等を確定申告書に添付するか提示することが必要です。

(e-Taxで確定申告書を提出する方は、医療費の領収書等について提出又は提示に代えて、

その記載内容を入力して送信することができます。

この場合、税務署長は原則として確定申告期限から5年間、

その入力内容の確認のためにこれらの書類の提出又は提示を求めることができ、

これに応じない場合には、確定申告書の提出に当たって

これらの書類の提出又は提示したことにはならないものとされます。)

2 医療費の中には、

・身体障害者福祉法

・知的障害者福祉法

などの規定により都道府県や市町村に納付する費用のうち、

医師等の診療等の費用に相当するものや前記(1)・(2)の費用に相当するものも含まれます。

3 おむつ代についての医療費控除を受けることが2年目以降である場合、

介護保険法の要介護認定を受けている一定の人は、

市町村長等が交付する「おむつ使用の確認書」等を「おむつ使用証明書」に

代えることができます。

10  骨髄移植推進財団に支払う骨髄移植のあっせんに係る患者負担金
11  日本臓器移植ネットワークに支払う臓器移植のあっせんに係る患者負担金
12  高齢者の医療の確保に関する法律に規定する特定保健指導のうち、

一定の基準に該当者が支払う自己負担金(一定の積極的支援によるものに限ります)

(平成20年4月1日から適用されます)

(注)

平成29年1月1日から平成33年12月31日までの間に支払う特定一般用医薬品等の購入費は、その年中に健康の保持増進及び疾病の予防への取組として一定の健康診査や予防接種などを行っているときに、選択によりセルフメディケーション税制(特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例)の対象となります。

上記のようなものが医療費控除の対象として認められています。

AGA治療費で言えば、1・2に該当すれば医療費控除ができることになります。

AGA治療は美容?医療費控除が適応外な理由

AGA治療は、医療行為の「治療」と考えて医療費控除は対象になると思っている人も多いでしょう。

しかし、AGA治療は「疾病や病気と同じように回復治療を行う解釈で判断されていない」ことです。

但し、「病気や疾患・外傷が原因」であれば例外もありますので一概に対象外とも言い切れないのです。

冒頭でも前述しているように、AGA治療費は「病気や疾患・外傷などが原因」で発症したことでなければAGA治療は「美容」と判断されているので、たとえ治療を行ったとしても医療費の対象として認められず医療費控除もできないという理由になります。

下記の表にある税金を管理する国税庁のHPにも記載されています。

*健康保険の適用は厚生労働省が定めています。

国税庁 より引用

(健康診断及び美容整形手術のための費用)

73-4 いわゆる人間ドックその他の健康診断のための費用及び容姿を美化し、又は容ぼうを変えるなどのための費用は、医療費に該当しないことに留意する。

ただし、健康診断により重大な疾病が発見され、かつ、当該診断に引き続きその疾病の治療をした場合には、当該健康診断のための費用も医療費に該当するものとする。

AGAの治療費は「容姿の美化・容ぼうを変える美容費用」と判断されている点です。

つまり、第一に「病気や疾患・外傷が原因でなければいけない」と言う意味が含まれています。

医療費や医療費控除は「病気や疾患・外傷」が原因であることが、AGAが発症した原因と関連した場合は医師の診断で明確になった時に対象になると言えるのです。

*「治療」であれば例外もあります。

下記の表には、AGA治療だけではなく予防接種や歯科治療でも医療控除の対象に入らないものと比較したものです。

医療費控除になるもの 対象理由 医療費控除にならないもの 理由
歯並びが悪いことで食事を摂る際に支障が出るための歯列矯正や施術 生活に支障が出ている

(咀嚼(そしゃく)障害)

単に歯並びが悪いだけの歯列矯正 生活に支障がないので美容と判断される
治療目的の風邪薬やシップの購入費 市販薬でも対象になる 予防接種 健康維持の予防として行う為
皮膚疾患の影響による薄毛治療 病名がはっきりしている場合適用される

(例:自己免疫疾患)

AGA治療 病気ではない「美容」と判断されているため

*上記の表は一例です。上記以外にも適用されないものが多くあります。

上記の表のように、歯並びの矯正や予防をすることはとても良いことですが「生活を送るには支障がない」という理由から医療費控除の対象外とされているのです。

★薄毛やハゲの問題は、身体的影響が出ない場合対象になりません。

脱毛原因が毛髪以外の身体的に影響がでるのであれば、医療費や医療費控除の対象になると言えます。

毛髪以外に悪化していくような病原体や疾患原因が「円形脱毛症のような自己免疫疾患」などの疾患名や病名がなければ対象として認められないのが現状です。

今後、社会的に問題定義されて身体的に何らかの影響があると国が認めるとすれば、法の見直しも考えられます。

しかし、医療費や医療費控除の基本としては「身体的に異常(病気や疾患・外傷)が認められないものは対象としない」としていますから難しい見直しと言えるでしょう。

「治療」であれば医療費控除の対象に

専門の医師が「疾病や病気」からきている「薄毛やハゲ」と診断された場合「治療」と判断されて医療費控除が受けられる場合もあります。

例外として医療費控除が認められるものは、下記のような原因がある場合です。

薄毛やハゲている場合で
医療費控除の対象に入る例外もあります
治療目的とする原因
薄毛を改善するための治療・医薬品 皮膚疾患・免疫疾患が原因である場合の回復治療
自毛植毛 病気や精神疾患・外傷によるケガの回復治療
AGA施術治療・AGA治療薬 病気や疾患が原因と認められた回復治療

*「治療目的」であると診断された場合は医療費控除の対象になります。

疾病・病気などに関連して発症した頭皮や毛髪異常であれば、医師の診断は「治療」となります。

内科医や外科医により病気が原因だと診断した場合

・他の薬剤や抗がん剤などで抜けた髪を回復させるために行う治療

・皮膚科医が皮膚疾患(自己免疫疾患)病気と診断し回復させるための治療

・精神科医が精神疾患と診断した場合の回復治療

上記のような場合、AGAの自由診療を受けても「治療」と認められるケースがあります。

つまり、日常生活を送っていて次第に「薄毛やハゲ」てきた時、薄毛やハゲの原因が「自己免疫疾患」や「内科的病気・精神的病気」であると専門医が診断し「薄毛やハゲ」との因果関係があると診断された場合、AGA治療でも医療費控除の適用が認められると言えます。

育毛剤の購入などは医療費控除にならない

下記の表に記載しているように、医療控除にならない一例があります。

医療費控除 非対象の例 判断理由
A サプリメント・ビタミン剤 疲労回復と健康維持で購入したもの
B 個人輸入で購入したAGA治療薬や薬剤 自己責任における個人輸入は対象外
C 育毛剤 頭皮環境を整えるために購入したもの
A 疲労回復や健康を維持するためにビタミン剤やサプリメントを使用する人は多くいます。

しかし、医師から「治療のために必要」と診断されていないものは「美容や健康維持」として判断されるため対象外になります。

*医師が治療で必要と診断したものであれば、サプリメント・ビタミン剤は対象になります。

B 個人輸入は全て自己責任において購入できますが、医療費に関しては対象外です。
医師の「治療」と診断され処方された治療薬ではありませんので医療控除も対象外になります。*自己責任における個人輸入は国の保障もありません。
C 頭皮ケア製品を使用する時には、育毛剤を使用する人も多くいます。

育毛剤は、頭皮環境を改善するもので治療を行うものではなく化粧品の扱いになります。

病気や疾患の治療が必要だとして使用することはありませんので「美容」と判断され対象外となります。

AGA治療薬・育毛剤についても同じことが言えます。

(医薬品の購入の対価)

73-5 令第207条第2号に規定する医薬品とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第2条第1項《医薬品の定義》に規定する医薬品をいうのであるが、同項に規定する医薬品に該当するものであっても、「疾病の予防又は健康増進のために供されるもの」の購入の対価は、医療費に該当しないことに留意する。(平26課法10-14、課個2-22、課審5-27改正)

育毛剤は医薬部外品として「健康維持・美容の目的」として判断されます。

医薬品であっても「薄毛やハゲ」になった原因が「病気や疾病・外傷が原因と診断」されない限り「医療費」の対象にならないことは「医療費控除の対象にもならない」と言えるのです。

医療費控除の対象は「病気や疾患・外傷」によるもの!

医療費控除は「病気や疾患・外傷が原因による治療であるか」によって判断されます。

通常では、医療費控除が受けられないAGA治療であっても「疾病や病気が原因で発症した」ことを医師が診断し診断書があれば「治療」となりますから、例外もあると言うことです。

しかし、外傷や病気・疾患に関係なく「薄毛やハゲになったから」というだけでは、全て「美容」と判断され医療費控除の対象外になりますので覚えておきましょう。

・医療費控除の対象と対象外

医療費控除は「対象となる」ものと「対象にならない」ものが多数あります。

今まで対象になっていないものでも対象として改善されてきています。

現状は、AGA治療や治療薬ばかりではなく予防接種や歯科などの例外を含めて対象外になります。

入院したからと言っても全てが医療費控除の対象になるとは限りません。

医療費控除の対象は「病気や疾患・ケガが原因で回復のための治療」に関連した目的としていることです。(通院する時の交通費:基本は公共交通機関の交通費や杖など必要なものは対象となります)

1 医療費控除の対象になる場合
外傷及び疾病や病気が原因で回復目的の治療 (症条例)
免疫細胞疾患の回復治療 円形脱毛症
病気・精神疾患・外傷による回復治療 自毛植毛・AGA治療

医療費控除対象には「病気・疾患」によって発症した薄毛やハゲの治療に円形脱毛症などがあります。

円形脱毛症は「自己免疫疾患」と判断されるため医療費や医療費控除の適用を受けることができます。

通常、自毛植毛も医療費控除の対象になりません。

しかし、病気・精神疾患・外傷で失った毛髪を回復させるための治療であれば医療費控除の対象になるなど、何らかの外傷や病気が原因であれば医師が診断したことで「治療」とみなされ対象となるのです。

2 医療費控除の対象外
健康維持や予防目的と判断されるもの 美容目的と判断されるもの
インフルエンザなどの予防接種 AGA治療・治療薬・育毛剤
健康維持のためのマッサージ・鍼灸 美容整形
眼鏡やコンタクトの購入費 咀嚼(そしゃく)などに異常がない歯列矯正

*他にもありますが一例です。

上記は、病気・疾患・外傷との因果関係がないものです。

この記事の関連記事