シャンプーのしすぎは皮脂を過剰に落とす原因に。「薄毛」になる可能性アリ

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薄毛を解消するには、地肌を清潔にすること、ということは脂ギッシュな地肌は当然NG!

マメにシャンプーをして、すっきりした地肌に保ちましょう!などと言われる文言を真に受けてしまうと、あなたの薄毛はどんどん進行してしまう可能性が。

まずは、頭皮にはなぜ皮脂があるのか、を考えてください。

頭皮を表面上で保護するもの、それが皮脂です。

言い換えると皮膚の生命線、それを取ってしまえば、皮膚は大ピンチになりますよね?!

つまり頭皮の皮脂を取るということは、地肌の健康どころか、地肌を守ってくれるものを消してしまうのです。
当然、髪を生やすどころではなく、薄毛につながってしまいます。

しかし「肌を清潔に」ということは、皮膚科でも当たり前のように言われます。
結局、洗った方がいいの、違うの?

皮脂=汚れではありません!

皮脂が過剰に分泌されることで、皮脂が汚れを招いてしまったりするのです。

では、なぜ過剰に皮脂が分泌されてしまうのでしょうか?

具体的に、皮脂はどのような仕組みで出ているのか、皮脂が汚れにならないためには、どうしたらいいのかなどを見ていきます。

髪の毛は皮膚の働きから守られている!

まずは皮膚が、どういった仕組みになっているのか、見ていきましょう。

皮膚は、表面から順に、表皮、真皮、皮下組織という3層からできています。

表皮は角質層など、いわゆる「スキンケア」に関する部分を担当しています。

表皮の1番上、「目に見える部分」が皮脂膜です。

この部分に脂があることで、皮膚の中まで雑菌が入らず、表皮内~皮脂膜のすぐ下にある角質層の水分を保ち、瑞々しいお肌と呼ばれる肌を維持しています。

表皮は約30日で1番下の皮が上に押し上げられ、皮膚の表面が完全に生まれ変わります。(ターンオーバーと呼びます)

「スキンケアは日々の積み重ね」と言われるのは、こういう理由によるのです。

当然、皮脂膜も毎日新しくなっていくため、健康な状態であれば放っておいても同じ皮脂が溜まりっぱなしということは、ないのです。

次は、真皮ですが、この部分にコラーゲンやヒアルロン酸という肌の「弾力」に関わる成分があります。

また、毛球という毛の生える根っこがあり、毛球の中には、毛母細胞と毛乳頭があります。

この毛乳頭が皮下組織(皮下脂肪のようなもの)を通っている血管から栄養をもらい、老廃物を捨てている役目を果たしています。

毛球よりやや上の部分に、皮脂腺があり、そこから髪の毛に沿って皮脂が表に分泌されるようになっているのです。

ちなみに、皮脂膜というのは、皮脂だけではなく、別の場所から表皮に出ている汗腺と混ざったものです。

油と水が混ざるというのは、乳化という特異な現象ですが、これを可能にしているのが、皮膚に住む常在菌と言われています。

皮脂膜には、垢などの汚れも含まれているので、

皮脂膜=皮脂+汗+常在菌+垢、ゴミ類、ということになります。

皮脂膜が、頭皮を紫外線や、細菌感染、乾燥などから守ってくれているのです。

つまり皮下組織から、しっかり栄養を受け取った毛乳頭が毛母細胞を活性化し、髪を生やします。

この段階で大事なのは、血行と毛球がしっかり育つこと、それは皮下脂肪と、真皮の役目です。

そして、生えた髪は、表皮に守られ、また表皮は髪を作る真皮などを守る働きをしているという構図になります。

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「引用元:ストーマケア ナーシング 皮膚の構造と機能より

表皮の油分量は、薄毛には全く関係がありません。

ではなぜ、薄毛=べたつきの多い頭皮と言うイメージがあるのでしょう。

レッド「あれ?、表皮の皮脂の量って、髪の生え方に何の関係もないんじゃないか? むしろ頭皮を守る大切な役割を担っている気がするぞ。」
ピンク「そうなの。どちらかというと、髪の生える環境を維持しているのよね。」

皮脂分泌過剰は頭皮のSOS

実は、頭皮の皮脂分泌過剰=薄毛、というイメージは、あながち間違いではありません。
これには大きく分けて2つの理由があります。

1. 過剰な皮脂は、薄毛の元になる菌のエサになる
2. 過剰な皮脂分泌を起こす生活が、頭皮に栄養を行きづらくするなど、発毛力を落としてしまうことにつながる。

まず、1から説明しましょう。
頭皮に限らず、皮膚には常在菌というものがおり、この菌が、日常の「バイ菌」(人の体に対して有害な菌)を排除しているのです。

しかし、頭皮には「マラセチア菌」という常在菌がおり、この菌は皮脂をエサにして増殖するうえ、中性脂肪を分解して、遊離脂肪酸を作りだします。

この遊離脂肪酸が酸化すると、過酸化脂質という頭皮に炎症を起こす物質になり、頭皮を傷めてしまい、その結果、薄毛を起こすことがあるのです。

マラセチア菌による皮脂過剰状態を「脂漏性皮膚炎」「脂漏性脱毛症」と呼びます。

頭皮には、Tゾーンの2倍以上の皮脂があるため、より脂漏性皮膚炎を起こしやすくなります。

脂性フケや頭皮湿疹がある場合は、この病気を疑ってみましょう。

治療には抗真菌剤などを使いますので、痒みやフケなどの症状で気になる人は、まず皮膚科で診てもらってください。

最近は皮脂の分泌自体が過剰な人=2の状態になりがちな人が増えています。
その原因は「食生活」です。

皮脂分泌が過剰になる原因

☆食生活

1、糖質摂取

脂肪の元になる炭水化物など糖質を体に多く取りこむと、体は余分なものを外に出そうとします。

余分なものを排出すると同時に皮脂分泌が過剰になることがあります。

2、アルコール摂取

アルコールや脂肪を摂取すると、肝機能がアルコール分解作業に追われ、脂肪分解が後回しになり、そのまま体内に蓄積されてしまいます。

肝機能は、たんぱく質や脂肪を作り出す臓器、機能低下が起きると、脂肪分解力自体が落ちてしまうのです。

3. 糖分摂取

甘いものは、食べたときに急に血糖値が上がるものが多く、血糖値の急上昇が皮脂の過剰分泌を招きます。

糖分は、皮脂分泌をコントロールするビタミンB2、B6を大量に消費します。

糖質や脂肪分の多い食事には、ビタミンB群が少ないことも多々あり、結果として皮脂過剰になります。

糖質(炭水化物)脂質、糖分過多中心の食事は、自律神経など体の恒常性維持のために必要な、ビタミン、ミネラルの栄養を欠くことになります。

そうすると、新陳代謝がリズミカルに行われず、皮脂が必要以上に排出されることになります。

食生活の乱れは、睡眠不足など、健康に必要な行動を妨げるという2次被害が起きがちになるのです。

女性ホルモンの低下

男性の方が脂ギッシュなイメージがあるのは、女性ホルモンが皮脂分泌のコントロールをするからです。

また女性ホルモンの低下=女性の場合、体の老化であることが多いため、水分保持力が落ちてしまい、皮脂が過剰になることがあります。

ストレス、睡眠不足

食生活の項でも触れましたが、皮脂コントロールに必要な栄養素を使ってしまったり、皮脂分泌のリズムが狂うため、皮脂が過剰になることがあります。

紫外線の浴びすぎ、皮膚や体の洗いすぎ

紫外線を浴びすぎは、皮膚にダメージを与える原因に。

洗いすぎてしまうと、皮膚を守る皮脂を洗い落としてしまいます。

皮膚にダメージを与えたり、過剰に皮脂を落としてしまうと、慌てて修復をしようとして皮脂の過剰分泌など悪影響につながります。

皮脂分泌過剰で起きること

1「臭い」

皮脂は油分=酸化したり、皮脂をエサにする菌が繁殖することで、頭皮のにおいの元にもなります。

2「肌トラブル」

ニキビや毛穴の目立ち、そして油分が酸化するため、シミなどの原因など、各種肌の美容トラブルを招きます。

頭皮では、脂漏性皮膚炎という、皮脂過剰が当たり前になる状態であったり、またそこに菌が住み着き、炎症を起こし、慢性的な頭皮湿疹が出来たりします。

3「フケ」

フケそのものは、古くなった肌のゴミですが、皮脂分泌が過剰な場合、ターンオーバーが狂っていたりして、フケの量自体が増えます。

脂性肌や脂漏性皮膚炎の場合は、そこに皮脂や雑菌がつき、大きくて湿り気のあるフケになります。
稀ですが、乾いて肩の上に落ちるタイプの乾燥したフケが出ることもあります。

4「肌の乾燥」

意外なところでは、肌の乾燥があります。

乾燥した肌は、表皮か真皮にガードがない状態、いくらでも皮膚の中に菌が入って来てしまいます。

それを防ぐには、まず皮脂膜に頑張ってもらうしかありません。

こうして、肌の乾燥=皮脂過剰という構図になってしまうのです。

つまり皮脂の過剰分泌は、頭皮や肌の不健康のサインとも言えます。

レッド「皮脂過剰状態というのは、薄毛になるぞ!というSOSでもあるわけだ。頭皮にできものやフケの量が多くなったといったトラブルを抱えたらすぐにクリニックで診察してもらおう!」

洗いすぎによる皮脂の過剰分泌

皮脂が過剰になると、臭い、雑菌が繁殖して頭皮湿疹が出来る、などいいことはありません。

しかし、それを解消しようとして、地肌を洗いすぎると、頭皮は自分の肌を守ろうとして、より多くの皮脂を分泌してしまいます。

こうして、慢性的な皮脂過剰状態になり、ひいては脂漏性皮膚炎になりやすくなるのです。

だからといって、頭を洗わないでいると、元々の皮脂が残ってしまい、雑菌が繁殖したりしてしまいます。

つまり「皮脂を取り過ぎないように、頭を洗う」ことが1番大事です。

頭を洗うポイント

脂漏性皮膚炎などの皮脂過剰状態になる大きな原因に、強いシャンプーを何度も使う、ということがあります。

一般に売られている(主に安売りなどの)シャンプーはアルコールシャンプーと呼ばれ、ラウリル硫酸を主体とした界面活性剤が入っています。

界面活性剤とは、油と水を混ぜるためのもので、特にラウリル系は皮膚への刺激が強すぎると言われます。

洗ったあとの爽快感が強いものもありますが、洗っているのにべとつく場合は、すぐにやめましょう。

お勧めは

・石鹸シャンプー

石鹸は界面活性剤の一種ですが、天然素材で無添加な物が多いです。

洗浄力はありますが、アルコール系より皮膚への刺激は少ないので、皮膚を傷めず皮脂を取ることに向いています。

ただし、すすぎにくく、シャンプーが頭皮に残りやすかったり、すすぎの際に髪がきしむこともあり、それがストレスになる場合は、やめた方がいいでしょう。

・アミノ酸シャンプー

低刺激で洗浄力は弱め、皮膚本来の力に影響を与えない1番お勧めのシャンプーです。

ただし、アミノ酸シャンプー=界面活性剤不使用というわけではなく、ラウリル硫酸が入っているものもあります。

また、最近では、脂漏性皮膚炎に配慮した抗真菌シャンプーもあります。

いずれの場合も、スタイリング剤を髪に付け過ぎると、落ちにくくなり、雑菌が繁殖しやすくなります。

スタイリング剤を付けたい場合は、なるべく毛先だけにしましょう。

洗い方にも注意

1日1回を限度に、肌が乾燥するタイプの人は2日に1回でも良いです。

お湯の温度は38~39℃程度にして洗い流してください。

ほこりなど、普通の汚れはこれで落ちますし、シャンプーの刺激を弱めることが出来ます。

シャンプーはしっかり泡立てて、原液が頭皮につくと刺激が強く、落ちにくくなります。

頭皮に刺激を与えたり、傷をつけたりしないよう、指の腹でマッサージするように洗ってください。

痒いところにだけ、気を使いがちですが、襟足や耳の横などもきちんと洗ってください。
その後は、しっかりとすすいでください。

特にリンスをしたときは、頭皮にリンス成分が残らないよう、上を向いて後ろ向きに流すと良いでしょう。

地肌ケアをするシャンプー&リンスの中には、地肌にリンスを付けるタイプのものもありますが「しっかりすすぐ」が前提になっています。

最後に、乾燥肌の人は、頭皮ローションなどを使っても良いでしょう。

頭皮湿疹がある場合や過度の皮脂過剰状態のときは、皮膚科で診察を受けてください。

ピンク「ふむふむ、皮脂を取り過ぎないシャンプーと洗い方というのがあるのね。これは皮膚の健康を守るのに、誰でも大事なことよね!」

生活習慣の改善から皮脂の過剰分泌は防げる!

皮脂の分泌は洗いすぎや、体質の他、食生活、睡眠、運動など、日々の暮らしの中に原因があります。

その1つ1つを改善していけば、そもそも皮脂が過剰分泌されることなく、べたついた頭皮からは解放されるのです。

脂肪、糖分、炭水化物を取り過ぎない

まず皮脂ですが食品の脂肪だけが、皮脂というわけではありません。

炭水化物(糖質)も血液中に中性脂肪として取りこまれ、皮脂になります。

皮脂も脂肪も体には必要なものですが、多すぎると問題が起きてきます。
また、糖分は体の皮脂分泌を調整するビタミンB2、6、Cを壊してしまいます。

逆にいうと、ビタミンB2、6、Cが入った食品(B2、レバー、納豆、卵、海苔など、B6、にんにく、まぐろ、さけなど、C、ピーマン、柿、緑茶など、野菜、果物類)を多く取ると良いですね。

どちらも水溶性ビタミンで、基本的に取り過ぎても尿になるため問題はありませんが、サプリで栄養補給する場合は用量を守ってください。

脂は「体に優しい」と言われる、オレイン酸などを取るようにすると、便秘予防~新陳代謝を高めてくれるのでお勧めです。

アルコールは控えめに

アルコール飲料は意外に糖分を多く含んでいます。

肝臓でアルコールが分解されるため、摂取量が多すぎると脂肪やたんぱく質が分解される力が弱まってしまいます。

皮脂が増えるだけでなく、発毛の材料も減ってしまいます。
また、アルコールは体内の水分量を減らすため、乾燥肌に近づいてしまうのです。

十分な睡眠をとること

規則正しい時間に、一定時間量の睡眠を取ってください。

自律神経が、皮脂分泌や肌のターンオーバーのコントロールをしていますが、寝不足や不規則な生活では、体のオン、オフの切り替えがでたらめになってしまい、皮脂分泌のコントロールも狂います。

夜勤などの場合は、そこからあまり時間がずれこまないようにするなどの工夫をしてみてください。

ストレスを溜めない

ストレスは血管を収縮させ、皮脂のコントロールも狂わせます。

血管から地肌に栄養が行くため、肌のコンディションが根本からおかしくなってしまいます。

睡眠不足はそれ自体が、体の大きなストレスになります。

有酸素運動をする

頭皮の血行不良を改善するには、頭皮マッサージより先に、全身の血行を良くすることです。

特にウォーキングやスクワットなどの有酸素運動は、身体全体を動かします。

身体全体を動かすことで、必然と血流の流れが活発になり、血流改善につながります。

血液は栄養補給の他に、老廃物を吸収して持ち去る役目をしているので、過剰な皮脂を抑えることが出来ます。

例えば、デスクワークをしている人は、特に肩や首、目など頭に近い部分の血行不良にならないように注意してください。

意図的に温めると良いですが、そうでなくても、特定の姿勢を時々休め、軽くストレッチをするだけでも違います。

外では帽子、屋内では脱ぐ

頭皮への紫外線も、肌への刺激になります。

紫外線防止のために帽子は有効ですが、被り続けたままだと通気性が悪くなり、雑菌が繁殖しやすくなります。

その他、食生活については、大豆などを取ると、女性ホルモンの補充になり、より皮脂分泌を抑える可能性が高くなります。

レッド「日常生活からでも予防できることはたくさんあるんだな!意識して一度に全部やろうとすると大変だし続かないかも。初めは少しずつ意識をしながら一つ一つ実行してみよう! あくまで予防法であって毎日コツコツと続けていくことが肝心だ。1日ぐらい・・・とサボってしまうと効果がでないぞ!」

過剰に皮脂を落としてしまうとダメージを受けやすい頭皮に!

頭皮の皮脂は取らなくても、取り過ぎてもNG!

皮脂を落とす場合は、洗い方やシャンプーの選択に注意。

皮脂の取り過ぎは、さらなる皮脂分泌を招く~脂漏性皮膚炎という病気になることも。

頭皮のべたつきが過剰だったり、炎症や湿疹がある場合は、まず皮膚科で診察を。

皮脂分泌は日常の心がけで、適量に保つことが出来る。

・脂肪、糖分、炭水化物。お酒は控えめに、ビタミンB系統、Cをしっかり取る。
・十分な睡眠をとる、有酸素運動をする。(血行不良、特に肩から上のコリに注意!)
・頭皮の刺激~紫外線などに注意。

ちょっとしたことで、狂ってしまう皮脂分泌、体調が悪い、老化などの理由で、分泌が増えてしまうこともあります。

そんなとき、慌てて皮脂を取ることに専念すると、頭皮を台無しにしてしまいます。

皮脂分泌過剰は体のSOS、体の外と内からケアをして、発毛力のある土台を作っておけば、それだけ薄毛の可能性を減らすことが出来るのです。

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