女性が使用できる薄毛治療薬! 治療薬の主な種類と効果を解説

089

薄毛は男性特有の悩みという時代は終わりました。

今や多くの女性が薄毛症状を抱え、薄毛専門クリニックを訪れる女性の数は年々増加している現状にあります。

女性にとって薄毛は老けて見える印象を与えてしまうため、精神的なダメージは図り知ることができません。

女性の主な薄毛原因は加齢またはストレスによるホルモンバランスの乱れが主因とされています。

また、薄毛が原因で精神的なストレスを抱える女性も少なくないといいます。

こうして近年増え続ける薄毛に悩む女性のために、男性を主体とした薄毛治療薬から女性に特化した新薬も開発され始めています。

本記事では、女性の薄毛の悩みを解消してくれる薄毛治療薬について、薬の種類と製品、期待できる効果について詳しく述べています。

薄毛に悩んでいる、薄毛を薬で治したいと考えている女性の皆様へ、治療薬・育毛剤について解説していきます。

女性の主な薄毛原因はホルモンバランスの乱れ

近年増えている女性の薄毛の主な原因としてはホルモンバランスの乱れがあります。

加齢によるホルモンバランスの乱れ

加齢により卵巣機能が衰えることで女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が減少し、男性ホルモン由来物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)が優位に働きます。

男性の薄毛原因のひとつであるAGA(男性型脱毛症)は、DHTが原因で起こります。

DHTが頭部でTGF(トランスフォーミング増殖因子)の一種であるTGF-βの生成量を増やし、毛母細胞の働きを抑制する作用を持つためです。

女性の体内には男性ホルモン、DHT生成をさせてしまう悪玉酵素も存在しています。この体内構造が女性にもAGAを発症させるのです。

例えば50代の女性の場合、10代~30歳までの女性と比較すると女性ホルモンの分泌量は10%未満まで減少するため、体内のDHTの働きを抑えきれずに薄毛になるという仕組みです。

女性のAGAはFAGA(女性男性型脱毛症)またはびまん性脱毛症と呼ばれ、男性が額や頭頂部が薄くなるのに対し、FAGAは頭部全体の髪が薄くなるのが特徴です。

ストレスによるホルモンバランスの乱れ

女性の場合は、育児や介護によるストレス、仕事上のストレスに加え、家庭と仕事との両立がストレスの原因になっているケースも増えています。

女性ホルモンの分泌を司っているのは脳にある視床下部という部位です。

激しいストレスを受けることで、視床下部の働きが衰え、視床下部から卵巣に女性ホルモンを出すようにとの指令を下すことができなくなり、女性ホルモンの分泌量が減少してしまうのです。

また、ストレスそのものが自律神経のうち交感神経の働きを強め、男性ホルモンの分泌量を増やしてしまいます。

ストレスによって女性ホルモンが減少する一方で、男性ホルモンが増えるという現象から、結果としてホルモンバランスは崩れてしまいます。

加齢またはストレスに加え、出産後や更年期障害によってもホルモンバランスが乱れ、一時的な抜け毛や薄毛を引き起こします。

極端なダイエットや偏った食生活、喫煙や飲酒などの生活習慣、さらに外的要因として、パーマや白髪染め・ヘアカラーによる頭皮へのダメージも薄毛を引き起こしている場合があります。

女性の薄毛治療薬は内服薬・外用薬・注射薬の3種類

専門クリニックにおいて、女性向けに処方される薄毛治療薬の種類として、内服薬、外用薬、注射薬の3種類があります。

カウンセリング後、血液検査と診察の結果、各個人の原因や症状・体質に合わせて、治療内容を決めてから、いずれかを処方または2種類を併用して処方します。

・内服薬

女性ホルモンの機能を助け、発毛を促進する飲むタイプの薬です。カプセルまたは錠剤が主流となります。

薄毛治療用の内服薬はこれまで男性用に限られていましたが、女性に特化したパントガールという内服薬が注目を浴びています。

・外用薬

頭皮の薄毛部分に直接塗布するタイプの薬です。内服薬に比べて効果が現れるのに時間がかかり、効果を確認するためには3ヶ月~6ヶ月は必要となります。

処方箋なしで購入できる一般の育毛剤に対し、医薬品に分類され発毛剤と称される塗布薬となります。

・注射薬

注射薬による治療は育毛メソセレピーと呼ばれ、頭皮の薄毛箇所に直接、発毛効果や血行促進する成分を注入する治療方法です。

薬剤の成分が毛根に直接到達しやすいため、治療効果が早く出るメリットがある反面、内服薬・外用薬に比べると費用が高くなるデメリットもあります。

最近ではノーニードルメソセラピーといって、注射針を使用せず電気穿孔法と呼ばれる手法を施すクリニックもあります。

ノーニードルメソセラピーは、注射器や針を使わない施術のため痛みはありません。

女性用の代表的な薄毛治療薬 パントガール他

本章では専門クリニックで処方される、女性用の代表的な薄毛治療薬の製品をご紹介しましょう。

・内服薬の代表:パントガール・ミノキシジルタブレット

パントガールはドイツの製薬会社によって開発された薬で、抜け毛の改善率が70%とされている優れものです。
パントガールに含まれる成分は以下のとおりです。

・ビタミンB1
・パントテン酸カルシウム
・ケラチン
・シスチン
・パラアミノ安息香酸
・薬用酵母

パントガールの成分は主に髪の毛や爪を健康に保つものが主体となり、傷んだ髪や白髪予防、脆くなった爪の改善にも効果が期待できることが特徴です。

パントガールの配合成分からみると、パントガールはDHTの生成そのものを抑えるのではなく、髪に不足している栄養素を運び、抜け毛を防止することで薄毛を解消します。

現状を維持するという効果は期待できますが、髪を増やす効能まではありません。

パントガールはサプリメントにも近い成分構成ため、顕著な副作用は報告されていませんが、妊娠中や未成年は使用を避けるようにしてください。

パントガールによって髪の毛に必要な栄養分を摂取しても、摂取できた栄養分をきちんと毛母細胞まで送られなければ意味がありません。

その手助けをしてくれるのがミノキシジルです。FAGAの治療において、パントガールとミノキシジルは「両輪」といっていいでしょう。

現状より髪を増やしたいという効果に期待ができるのが、ミノキシジルを成分配合としたミノキシジルタブレットです。

ミノキシジルは、頭皮の血管を拡張して血流を促進させる働きがあり、毛母細胞に栄養分と酸素を送り、髪の毛の成長を促します。

もともとは高血圧の治療薬でしたが、AGA治療に効果があることが分かり発毛治療薬として転用されたものです。

ミノキシジルは塗布する外用薬にも含まれる成分ですが、皮膚よりも内服薬からの吸収のほうがより効果が発揮するとされています。

但しミノキシジルの問題点は、むくみや動悸・めまい等といった人体への副作用があることです。

ミノキシジルの副作用は日常生活に支障を及ぼす症状であるため、十分にリスクを把握した上で、医師と相談してから服用しましょう。

・外用薬の代表は女性用リアップリジェンヌ・パントスチン

女性用の頭皮に直接塗布するタイプの代表は、大正製薬のリアップリジェンヌパントスチンです。

頭部に直接使用し、血行を促進、毛根に刺激を与えることで発毛を促します。

リアップリジェンヌの服用により期待できる効果は、ヘアリサイクルが正常化され細い抜け毛が減る、新しい軟毛やうぶ毛が生えて毛髪が太くなる、コシが出てくるといった症状です。

リアップリジェンヌはミノキシジルを有効成分とする発毛剤のため、発毛効果がある分、むくみや動悸・めまい等の人体への影響のほか、頭皮のかぶれや湿疹といった副作用が確認されています。

女性専用のリアップリジェンヌがミノキシジル1%配合であるのに対し、男性用リアップ製品はミノキシジル5%を含みます。

女性用リアップ製品の濃度が低いのは、男性用製品同等のミノキシジル濃度である場合、多毛症になる恐れがあるからです。

リアップリジェンヌは専門クリニックなどの医療機関で処方されるほか、個人で購入することもできます。

但し第一類医薬品に分類されているため、店頭販売の際は薬剤師との対面販売が必要となり、ネットなど通販で購入する際はアンケート記入などの手続きを必要とします。

20歳未満の未成年、妊娠・授乳中の人、高血圧・低血圧の治療を受けている人の使用が禁止されているなど、服用ができない場合もありますので、購入の際はご注意ください。

パントスチンは、有効成分のアルファトラジオールがFAGAの発症要因となるDHTを抑制する作用を持ち、比較的初期のFAGAに効果があるとされています。

まだ初期段階では毛根が活発なため、パントスチンを塗布することで発毛機能が回復し、再び元の丈夫な髪を生成できるようになるという仕組みです。

女性にも使用できるようDHT阻害作用の効果はマイルドな外用薬ですが、頭皮の炎症、発疹などの副作用が出る場合もあります。

・注射薬治療を施す育毛メソセレピー

育毛メソセレピーでは主に発毛成分のミノキシジル、発毛を促進するVEGFやIGF-1等の成長因子や複合ビタミンを注入します。

ミノキシジル等の発毛に有効な成分を、頭皮に直接注入し、内服薬の処方と併用することでより発毛効果を高めることを可能にする治療法です。

男性の場合は発毛治療薬成分としてフィナステリドも注入します。

クリニックで処方する薄毛治療薬の費用相場を知ろう

本記事でご紹介した、内服薬・外用薬・注射薬は、基本的にすべて専門クリニックで処方を受けて服用することができます。

通院の際の治療費用の相場としては、カウンセリングは通常無料、検査などの初期費用に5,000円~10,000円、内服薬は約1ヶ月分9,000円~40,000円、外用薬は約1ヶ月分10,000円前後、針を使わないノンニードル育毛メソセラピーの場合、1回分20,000円~50,000円、治療薬費用に加えて診察料がかかってきます。

クリニックでの診断の結果により、内服薬のみ、あるいは外用薬のみ、または併用など、症状によって処方も変わるため治療費用は人によって異なります。

通常、効果を図るのに三ヶ月~六か月は通院することを考慮に入れて、予算立てしてみてください。

ご紹介した費用の相場には幅がありますが、処方している薬剤の違いなどにより価格の差があります。

クリニックによってはホームページに料金表などが記載されていますので、一度チェックしてからクリニックを予約しましょう。

近頃では女性医師が施術してくれる女性専門のAGAクリニックもあります。同性という目線で悩みを相談しやすいので、女性にとっては利用しやすいかもしれませんね。

副作用がない育毛剤は医薬部外品のため効果は緩やか

薄毛改善策として、副作用の面では安全性の高い、医薬部外品の育毛剤を使用するという選択肢もあります。

まず育毛剤の主な役割とは、頭皮の血行促進、皮脂の除去、保湿、殺菌といった作用により、頭皮環境を整えて髪の毛が成長しやすいようにすることです。

一般の育毛剤は医薬部外品に指定されており、髪の毛の成長を助けるだけで、頭髪を新たに生やすほどの効果はありません。

クリニックで処方される治療を目的とした医薬品の治療薬とは異なり、育毛剤の場合は疾病の予防が目的である点が大きな違いになります。

育毛剤には厚生労働省が許可した育毛有効成分が配合されていますが、効果は緩やかです。

クリニックにおける処方箋の効果同様、三ヶ月~六ヶ月の服用で効果を確認することができます。

育毛剤を使用するメリットとしては処方箋の治療薬にあるような副作用がないことです。

人によっては育毛剤に含まれるアルコールや防腐剤などの添加物により、頭皮に炎症を起こす可能性もありますが、少なくとも人体そのものへの影響を受けることはありません。

育毛剤では新たな毛を生やす効果はありませんが、頭皮環境を整える成分が配合されていますので、使い続けることで抜け毛防止と髪のボリュームアップが期待できます。

薄毛の進行がさほど進んでいない、または日常生活に支障をきたす副作用は避けたい場合は、薄毛対策の第一歩として、育毛剤を試すのも選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。

女性の薄毛と治療薬のまとめ

女性の薄毛原因の主因はホルモンバランスの乱れによるものですが、生活習慣やパーマ・ヘアカラーによるダメージも要因に挙げられます。

女性の薄毛治療薬は内服薬・外用薬・注射薬の3種類があります。

内服薬の代表は、パントガール・ミノキシジルタブレット、外用薬の代表は女性用リアップリジェンヌ・パントスチン、注射薬で治療を施す方法は育毛メソセレピーと呼ばれます。

ミノキシジル成分を含むミノキシジルタブレットやリアップリジェンヌ使用時は、発毛効果が高い分、むくみや動悸・めまい等といった人体への副作用があります。

また妊娠中や未成年は使用できないなどの規制がありますので、ミノキシジル配合の治療薬の服用には十分留意しましょう。


クリニックで処方する薄毛治療薬の費用相場は、処方している薬剤の違いなどにより価格の差があります。

ホームページなどで料金表をチェック、直接クリニックへ問い合わせをしてから訪問するクリニックを決めるとよいでしょう。

薄毛治療薬の予算を立てる場合、通常、効果を図るのに三ヶ月~六か月は通院することを前提に費用を考慮する必要があります。

薄毛改善策として、薬品による副作用を避けるため、医薬部外品の育毛剤を使用するという選択肢もあるわよ!

この記事の関連記事